関西人Yeni.の横から失礼します。vol.34
先日、ある方に私がたまに行くトルココーヒー占いカフェを紹介したら、ものすごく良く当たる占い師に見てもらえたそうだ。ところが私はその占い師の存在を知らず、俄然興味が湧いた。以前男性で良い占い師がいたが、その人ではなさそうである。
お礼の連絡をもらったその翌日。私は夫フローラと些細なことで大ゲンカをし、フローラは外の空気を吸ってくると出て行き、私は最初フテ寝していたが怒りで眠気が訪れず悶々としていた時に、ふと、
「・・・占いでも行こかな」
と急に思い立ち、速攻準備をして直ぐに出かけた。カフェに電話をしてその占い師がいるか確認したら、その日は午後3時半から夜10時半まで出勤しているという。今から行けば余裕だ。ところが店に到着してその占い師に見て欲しいと言うと、彼は塞がっているから別の占い師にしてくれと言われた。仮に彼をミル郎としよう。
「嫌です、私、ミル郎さんに占って欲しい」
とゴネると、店員は一言、４時間待つ覚悟があるならいいですけど、と言った。
よ、4時間?! 店内を見るとなるほど女性客でいっぱいだ。彼女ら皆、ミル郎目当てなのか。これは、本物かもしれへん。でも4時間も待てへんわ。結局、その日はミル郎を断念し、代わりにドウ介に見てもらうことで合意した。ドウ介は多分20代前半、なのに若さがなくて口角が下がっておりなんだかブスッとしていて、マツコ・デラックスがすっぴんだったらこんな感じかも、と言う面立ちだった。この店ではトルココーヒー占いとタロット占いの両方を見てもらえるが、私は抱き合わせでどちらも見てもらうことにした。ドウ介は、仕事や家庭、子どもの進路や今後の人生など色々と占ってくれたが、なかなか当たっていてドッキリする場面も多々あった。肝心の夫婦関係では、
「ダンナは怒りの感情コントロールが出来ない人ねぇ、アンタにも全く感情コントロールってもんがないわ。だからぶつかるのよ」
どうすればいい？
「ほっときゃいいのよ。何もしないのが一番。ダンナにはイライラする別の原因があるけど、それも近く解決するから大丈夫」
そうか・・・よっしゃ、ほっとこ。ちょっと気分が楽になった。占いが終わり、お礼を言って席を立とうとしたら、
「アンタ、胃腸に注意しなさいよ」
パンデミック以降胃腸の調子が何となく優れず、昨年末に胃カメラと大腸カメラ検査を受け（結果に問題はなかったが）、経過観察というか、今年もまた診察においでねとお医者に言われていたものだから、内心ビビった。マツコ、もとい、ドウ介、侮れん。
家に帰ってフローラに一部始終を話すと、
「今度ミル郎とこ行って、一緒に占ってもらおや！」
・・・誰のせいで、わざわざあんなとこまで占いに行ったと思てんねん（怒）。
そういえば随分前になるが、トルコで水占いというのをやってもらったことがある。水の入ったボールのような器に、占ってもらう本人が吸ったタバコの灰を振り入れ、クルクルかき混ぜた後の灰の動きを見て運勢を占うらしい。まじないを掛けた占い師の指輪も水の中に入っている。私タバコ吸わないんですけど、というと、その女性占い師は、
「ま、いいわ。私の入れとくし」
と言って、自分が吸っていたタバコの灰をトントンと振り入れた。それ意味あんの?! ところが私に関わる人名やらお金の額やら、かなり具体的に色々と言い当てたので非常に驚いた。それがたとえお姉ちゃんの吸ったタバコの灰でも、見えるものは見えるということなのだ。
10年以上前に占ってもらったトルココーヒー占い師のおばちゃんは、私の飲んだコーヒーカップを見もしなかった（注：トルココーヒー占いとは、コーヒーカップの底から周囲に流れたコーヒーの粉が描き出す文様で占う）。おばちゃんはただひたすら、私の頭の上の方を虚ろに見て、ノートに殴り書きをしながら延々と喋り続けたのだった。怖っ！
ってなことを友達のオズ子に話したら、
「私ね、今度『鉛こぼし占い』に行くのよ」
何やそれッ！！先述の水占いのように、水を入れた器に鉛片を入れて、その動きで運勢を占うのだそうだ。それだけではない。鉛片を頭やら身体に撒いて、マイナスエネルギーを除去してくれるのが本来の目的なんだと言う。ちょっとスピリチュアル入ってるような？オズ子は前に一度ここを訪れており、色々言い当てられてたまげたらしい。ちなみにすぐ予約を入れても、2ヶ月待ちという大盛況。
トルコには、私の知らない占いがまだまだ潜んでいそうだ。・・・鉛こぼし、気になる。
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