関西人Yeni.の横から失礼します。vol.20

2021.12.23Naviコラム

Istanbul Navi 2021年12月-2022年1月号

ホントにないのかと思っていたら（ ホントはあるんだろと疑っていたら）、やっぱり出ましたオミクロン＠トルコ。でも一回発表しただけでその後の感染者数は謎のまま。この国の保健相は、12月11日夜の時点でイスタンブールで1人、イズミールで5人が発症し計6人のオミクロン感染者が出たと言ったが、さてその後どれだけ拡大したのかはアラーの神のみぞ知る!? おてもやん、もといオミクロンは既存の変異株に比べて格段に感染力が高いため、トルコでも来たるべきオミクロンの脅威に備えて、オミクロン＠トルコで確認発表から4日後には、2回のワクチン接種から3ヶ月経過した市民に3度目のブースター接種開始を発表したのだった（それまでは2回のワクチン接種から6ヶ月経過した市民に3度目のブースター接種が許可されていた）。早速私も予約を取って、これを書いている当日には3回目のワクチン接種も完了した。こんなに頻繁にお注射するなんて、まるで息子が赤ちゃんの時みたいだな。バブ〜o(｀ω´ )o

あぁ、暗い話はやめやめ！せっかく年末年始の華やかな（時期であるべき）日々、気を取り直して前回に引き続きイスタンブールの新スポット、ガラタポートとチャムルジャ・クレスィをご紹介するのであ〜る！まずはガラタポートから・・・。

やって来ました、期待いっぱいガラタポート！かつてヨーロッパからの豪華客船がひっきりなしに停泊し、海路からイスタンブール観光の足がかりだった港町・カラキョイの再開発地区に誕生した、旅客船ターミナルとそれに付随する大規模複合商業施設である。ボスポラス海峡に沿って全長1.2kmに渡る世界初の地下旅客船ターミナル、イスタンブール近代美術館の新館（現在工事中だが、一時的にタクスィムのペラ地区で移転営業中）、あのザ・ペニンシュラホテル（こっちも現在工事中）、ショッピングストリート（半分弱オープン）、そしてグルメ街（なんとか半分ぐらい開いている）と、五感全部を満足させてくれる巨大な大人の遊び場なのだ！・・・全部開けば、ね。個人的には、『ザ・ペニンシュラ』ホテルと『イスタンブール近代美術館』新館がオープンしてから再度訪れてみたい。ただ、年末年始シーズンのライトアップは、かなり期待できそうな仕掛けが見てとれた。もしクリスマスから年越しにかけてロマンチックな雰囲気に浸りたければ、夕刻にガラタポートを訪れるのも一案である。もう一つ、トルコが誇る偉大な写真家アラ・ギュレル写真展もガラタポート内Gブロックで開催中なので、そちらもお見逃しなく。

✳︎✳︎✳︎ GALATAPORT ISTANBUL
www.galataport.com

✳︎✳︎✳︎ Ara Güler『Denize İnen Yol』
2022年1月31日迄展示（右写真）

そして続くはチャムルジャ・クレスィ！

昔から、イスタンブールの全景を見るならアジアサイドにあるチャムルジャの丘のてっぺんに登る、と相場は決まっていた。チャムルジャの丘には大チャムルジャと小チャムルジャがあって、ドライブやピクニックを楽しむ市民の憩いの場である。ところがこのチャムルジャの丘、イスタ
ンブールで一番高台にあるのでテレビ塔が無数に立っていて、遠くから見るとまるでマチ針
だらけの針山状態だった。別に市民にとってはどうでもよいのだが、「その光景が美しくないッ!!!」とこの国の王様がご立腹し、マチ針全部一本にまとめてしまえ！という勅令を下したのだった。それから数年、マチ針は少しずつ抜かれていき、気がついたらぶっとい一本のテレビ塔に集約され、このたびめでたく完成した！なんと全長369メートル。パチパチパチパチ。勅令のおかげで見苦しいマチ針はなくなったが、この塔、電動歯ブラシ・・・に似てないこともない、なーんて言うと王様に怒られるのでやめておこう。展望階に2階分、そしてレストラン階にも2階分とふんだんにスペースを確保していてイスタンブール全景が360度楽しめる。ただし、私の夫フローラのような高所恐怖症の方にはおススメしない。イスタンブールを天空の電動歯ブラシ（コラ！）から眺めるのも、なかなか一興である。

✳︎✳︎✳︎ Çamlıca Kulesi
camlicakule.istanbul/

と言う訳で、2021年3月に連載を開始した『関西人Yeni.の横から失礼します。』も、本年はこれが最後の巻となりました。毎度ご愛読頂き、誠にありがとうございます。2022年が、読者の皆さんにとって幸多き一年になりますように心からお祈り申し上げます。そして我らがトルコリラが、アタテュルクさんのお顔に恥じないような、一国のお金らしい本来の価値を再び取り戻すことを切に願いつつ、ここで一旦筆を置きます。次回は寅年となる１月中旬に、再びお会い致しましょう！